隣が養鶏場だけど慣れれば気にならない、春は緑豊かに整備されたキャンプ場
2022年5月、新緑が目に眩しい季節。愛知県にひっそりと佇む「キャンドルファーム」は、知る人ぞ知る、安価でありながら魅力あふれる穴場的なキャンプ場です。隣接する養鶏場の存在は、確かに最初のうちは気になるかもしれません。しかし、時が経つにつれ、その音は自然のBGMのように溶け込み、気にならなくなるから不思議です。
春のキャンドルファームは、一面が鮮やかな緑に覆われます。特に印象的だったのは、キャンプ場に広がるクローバーの絨毯。無数のモンシロチョウが優雅に舞い、その光景はまるで夢のようです。やがて白いクローバーの花が終わり、代わりにレンゲの花が咲き始めると、さらに美しい景色が広がることでしょう。
今回のキャンプで私が選んだのは、あえて草地ではない、砂地や小石の混じる地面のサイトでした。実は、少しばかり虫が苦手な私にとって、この選択は重要なポイントだったのです。駐車場からほど近い場所に広がるクローバーの草原サイトは魅力的でしたが、今回は地面を選べるオートキャンプ場という条件で探してたどり着きました。
結果として、今回のキャンプは、信じられないほど虫の少ない快適なものとなりました。事前にテントやタープの周りにしっかりと虫除けスプレーを施したのが功を奏したのかもしれません。そして何より、前日の雨上がりとは思えないほど、二日間とも晴天に恵まれたことが大きかったのでしょう。虫たちも、この爽やかな陽気にどこかへ羽ばたいて行ったのかもしれません。
風に揺れるクローバーの緑、舞い踊る蝶の群れ、そして頭上にはどこまでも広がる青空。キャンドルファームは、派手さはないけれど、心安らぐ静かな時間を過ごせる、まさに隠れた楽園でした。喧騒から離れ、自然の中でゆっくりと過ごしたい。そんな願いを叶えてくれる、温かい雰囲気のキャンプ場です。次は何の季節に訪れようか、今から楽しみでなりません。
